
たのが現実であり、知識伝授型の教育の限界でもありました。
このようなことを考えたとき、物事に気づいたり感じたりする豊かな感性を育てる学習、真の理解を引き起こさせるような学習は、受け身の学習ではなく、学習者が主体となり実体験の中から獲得し、自分自身を成長させていくものであると思います。
学習者同士が体験を通しながらお互いにかかわりあい、学習を組み立てて行く授業、すなわち参加体験型の環境教育プログラムでは、確かな気づきを促し、内発的な行動を呼び起こすことを目的としています。
ところで、環境間題は地球規模の問題であり、国際的・国家的取り組みがなければ絶対に解決不可能です。それなのに、なぜ、Think globally,Actlocally(地球規模で考え、足元から行動する)といわれるように個人の行動が問題とされるのでしょうか。
そこには次のような考え方があると思います。国であれ、法であれ、それを支え、動かしているのは一人ひとりの個人です。また、地球規模の問題といえども全ての人間に関係のあることです。ですから、他人事ではなくて自分のこととして考えられることが重大な意味を持ちます。このように考えられる人間の育成、すなわち教育が必要になります。法による規制などと比べると、回りくどい方法のように見えますが、実は一番早く確実で、根本的解決になるのではないかということです。
文献
1)文部省:環境教育指導資料 小学校編(1992)
2)千葉県環境財団:まんが環境白書ちば(環境学習編)(1996)
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